証券業界のキャリア

三菱UFJモルガン証券の早期退職から考える業界の厳しさと証券マンの次の道

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の早期退職募集が業界でも話題になっています。

45歳以上の国内職員を対象に、人数の上限を設けない早期退職の募集。

参考:時事ドットコム記事

金融業界の悪いニュースは近年少なくないですが、特に三菱UFJモルガン・スタンレー証券は業績面や社内改革に上手くいっていないようです。

 

本記事では、以下3つの観点で、三菱UFJモルガン・スタンレー証券について解説していこうと思います。

ポイント

  1. 三菱UFJ証券は業績が厳しいのか
  2. 証券各社のコンディション
  3. 今後の証券マンのとるべき道

 

金融業界、特に証券業界の国内ビジネスの動向を中心に解説します。

金融業界の営業に携わっているような方は、是非ご覧ください。

 

 

三菱UFJ証券は業績が厳しいのか

金融業界の業績や状態があまり芳しくないのは、よくニュースでも目にしますよね。

メガバンクの大幅人員削減が発表されたり、野村證券の赤字転落、みずほ銀行のシステム巨額減損。

かんぽ生命は悪質な保険販売でめちゃくちゃなノルマが問題視されましたし、野村證券は一年前に情報漏えいで業務改善命令を受けましたよね。

 

特に証券業界は、このところ冴えませんね。

日本トップの野村證券を始め、続く大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJモルガンスタンレー証券。

この5大証券が業界を長く牛耳ってきった構造なのですが、これが変わり始めたのがこの5年ほど。

SBI証券や楽天証券など、いわゆるネット証券が低い手数料を武器に顧客数を伸ばし、かたや5大証券は収益が明らかに下がり続けていて、苦戦を強いられている状況が手に取るように分かります。

 

それだけではありません。

金融庁が長く問題視しているのが金融業界のノルマ

証券会社のビジネスの柱は、個人のお客に株や投資信託を買ってもらって、その売買で生じる手数料で稼ぐ、リテールビジネス。

このリテールビジネスは、果てしなく高いノルマを死ぬ気で達成する猛烈営業マンに支えられ、高い利益を叩き出してきました。

しかし、そこに理解力の低い老人から手数料をむさぼりとる悪質な営業が一部あったのも事実であり、ここに金融庁はマジギレしているという構図です。

 

金融庁の目、世間の目、そしてライバルであるネット証券の低い手数料。

こういう要因があり、証券各社の収益力はどんどんと下がって来ているのですね。

 

証券会社の業績比較

さて、そんな厳しい環境にいる証券5社ですが、その収益力にはそれぞれかなり差があるんです。

端的に言えば、なんとかうまく行っているのは構造改革への着手が早かった野村証券くらいで、その他4社はゼーゼー言っています。

中でも三菱UFJ証券は特に厳しい状況であると言われます。

 

以下グラフは、各社の2020年3月期の第3四半期の決算比較です。

つまり2019年10月から12月末までの業績です。

2020年3月期の第3四半期 決算

※野村証券のみ税引き前利益

 

ご覧いただければお分かりの通り、野村證券が頭2つほど抜けていて、その他4社は横並び。

 

2019年は1~9月は各社とも、マーケットが良くなくて非常に苦戦していましたが、10~12月は回復を見せました。中でも野村証券はしっかりと回復。

他の記事でも書きましたが、野村証券はセールス社員の構造改革を2019年の夏、秋に推進したことで、これが奏功したと言えるのかもしれません。

 

野村以外は、どんぐりたちが背を比べているので、特段三菱UFJ証券だけがイマイチであるようには見えません。

では、三菱が特に苦戦している状況をもう少し詳しくみていきましょう。

 

 

三菱UFJグループについて

三菱UFJ証券について、まずは三菱グループからおさらいしておきましょう。

 

三菱はMUFGという巨大な金融グループを形成しています。

MUFGの中に、三菱UFJ銀行があり、三菱UFJ信託銀行があり、アコムがあり、そして三菱UFJ証券ホールディングスがあります。

三菱UFJホールディングスの下に、三菱UFJモルガンスタンレー証券があるという構造になっています。

※ちなみに、モルガンスタンレーMUFG証券は、別の会社です。

 

MUFGはグループとしては金融業界で最大。

そして中でも銀行が圧倒的なでかさ。

その銀行を中心に、グループで年間8,000億円、9,000億円かせぐのですが、証券だけ見ると年間400億円程度。(多分今年度は400億円もいかない)

三菱UFJ証券の存在感は、薄すぎます。

 

そう。

三菱はグループ規模から見ても「証券にそこまで力を入れていないのかな?」と思うほど、証券が小さいのです。

 

 

銀行と証券のコワーク

三菱、みずほ、SMBCは、グループに銀行と証券を両方持っています

これはビジネス上いいことで、銀行の圧倒的な顧客基盤を活かして、銀行➡︎証券へお客さんを送ったりします

銀行と証券が協力するんです。

 

みずほやSMBC日興証券は、なかなかこれが上手くいっていると言われます。

が、業界の声では、三菱はここがイマイチなようです。

 

銀行担当者いわく、証券担当の知識や商品のラインナップが他社比イマイチ

なんと、客を紹介したくないと言う銀行担当もいるほど(僕が言っているのではないです、念のため)。

 

 

目標がないセールス

実は、金融庁がうるさいので、ノルマを撤廃する金融機関も増えてきました。

かんぽ生命の件もありましたしね。

 

ところで、営業マンはノルマが一つしかないことは稀で、通常は何種類かの目標が課されることが一般的ではないでしょうか。

だから、「ノルマやめました」といっても、「どのノルマ?」「全部やめたの?」ということが大事

 

端的に言えば、三菱UFJ証券は、多分証券業界の中でもかなり大幅に「ノルマの撤廃」に踏み切ったと言われています。

 

しかし、人間というものは難しいもので、「目標がなければ動く気にならない」。

いや、むしろ目標がなくて、みんな同じように評価されるなら、頑張るのは損であり、かつそれが最も合理的判断であるとも言えます。

「うち、ノルマやめました」ということで、世間と金融庁の目には「素晴らしいじゃないか!」と映るのかもしれませんが、社内ではかなり混乱が生じているようです。

 

目標がなくなり、まさにセールス社員は「目標を見失った」状態に陥っているわけですね。これでは収益力を取り戻すのはかなり困難であると言えるでしょう。

営利企業は難しいものです。

 

 

三菱は経費が高い

三菱UFJ証券が厳しいのは、その経費も高いからだと聞きます。

以下のグラフを見てください。

 

これは、2019年10~12月の収益と、利益(収益から経費を引いた)、それから経費率を見てみたものです。

※経費は、販管費一般管理費を使用していて、収益は金融費用控除後、利益は経常利益です。

 

三菱UFJ証券の経費率が最も高いのがお分かりいただけますよね。

 

三菱UFJモルガン・スタンレーは厳しい

三菱UFJ証券は、業界全体を取り巻くダウントレンドに加え、ノルマとインセンティブの問題、それから高い経費率という問題も抱え、ちょっとした機能不全に陥っているように見えます。

こういう背景があり、まずは立て直しだということで、特に年収の高い社員から早期退職を募集していこうという方針に踏み切ったのでしょう。

 

特に、今回驚いたのは、早期退職募集の範囲が、45歳以上であったこと。

45歳って、結構若くないですか。

人生100年と言われていたり、年金をゲットできる年齢がどんどん伸ばされていく中で、どうやって生きろと。

 

 

転職はしたほうがいい

今回の三菱UFJモルガンスタンレー証券の事例からも分かる通り、45歳でも肩たたきがある時代です。

でもあと20年、30年働かなくてはなりません。

 

もう逃げ切りは無理です。

「この年齢で新しいことは難しいよなあ」と言っている場合でもありません。

生きる年数を考えると、遅すぎるということはないのです。

 

プライドと、これまでの人生設計を捨てましょう

時代も、会社の態度も変化していきます。

 

変化に対応出来なければ、破滅しかありません

動く気力が起きなければ、以下の本もどうぞ。破滅とはどういうことか、が分かります。

動く気力があれば、まずは情報収集でしょう。

僕自身も金融業界で長く働いてきましたが、転職を一度考えるといろんな選択肢があることに気づきます。

 

さすがに「年収500万円!」という世界には行けないでしょうけど、世の中にはハイキャリア専門の転職サービスが僕らを助けてくれます。

ハイキャリアで、目線が高い人たちに合うサービスを、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

おわり

 

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