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激務のアクセンチュアは働き方改革で本当にブラック企業でなくなったのか

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アクセンチュアは外資系のコンサルティングカンパニーです。外資系とコンサルティング業界は共に激務でブラックのイメージがありますよね。

 

アクセンチュアは確かにブラックのイメージもありますが、実は「Project Pride」と銘打って2015年頃から働き方改革を推進しています。

この「働き方改革」はどの程度浸透しているのでしょうか。本当に激務でブラックな企業からの脱却が出来たのでしょうか。


お悩みビジネスマン
アクセンチュアは激務なの?
アクセンチュアの働き方改革って?
働き方改革の成果はあったの?

という疑問にお答えします。

 


外資系ということもあり、かつての働き方は極めてブラックでしたし、その真っ黒で最悪なイメージは業界に定着していたと言います。


その危機感から経営陣が「働き方改革」を断行したのです。

 

本記事では、本当にアクセンチュアはブラック企業からホワイト企業へ脱却したのか、当社の公表内容と、社員のナマの声の両面から探ってみます。

 

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アクセンチュアの働き方改革「Project Pride」とは

 

1.かつてのアクセンチュア


かつてのアクセンチュアは非常に激務でブラックな企業だったと言います。


残業時間は非常に長く、連日深夜までのハードワークに耐え、パワハラに近いような強烈な指示に必死でついていかねばなりません。

 

社内がかなり体育会系チックな雰囲気だったことから、ハードワークは当たり前のように行われていましたし、むしろ「ハードワークを乗り越えてこそ一人前のコンサルタントだ」という文化でした。

 


途方もない長時間の残業を、正確に社内に申請出来たかと言えば、それはNOでしょう。

残業時間の申請が出来るほど、バリュー出してるの?

こんな圧力を上司にかけられたら、とても申請できませんよね。

公に発表されている残業時間よりも、実態ははるかに長時間の労働を強いられていたことは想像に難くありません。

 


当然有給休暇の取得もできず、育休や産休などは絶対に無理でした。


ワークライフバランスという言葉は、当時もすでに社会に存在していたでしょうけれど、「プライベートが欲しいやつは外資コンサルに来るべきじゃない」というフレーズは他の外資系企業でもよく聞かれます。

 

良くも悪くも、自分の限界まで働く覚悟があり、それに耐えられる人材だけが残っていくシステムでした。

 


ハードワークでクライアントからの信頼は勝ち得ていたのでしょうけれど、体調を崩すなど社員の離職率が高く、社員の女性比率、有給休暇取得率が非常に低水準になってしまっていました

 

社員は疲弊し、彼らのモチベーションの低下を招きますが、そういう人が辞めても、またすぐに別のやる気がある人を採用し、人を入れ替えていくビジネスモデルがうまく回る時代でした。

 

 

 

2.改革の発端

 

ところが、2014年に当時の副社長(現社長)の江川昌史氏は「Project Pride」と銘打ち、働き方改革を断行します。

 

その改革は「外資系企業はブラックで激務」というイメージを変えることになる大きなチャレンジでした。

 

なぜこのような改革を始めることにしたのか、その発端はアクセンチュアの採用現場での一コマでした。


江川氏いわく、人材の紹介会社(転職エージェント)と話しているときに、
「アクセンチュアの評判が悪く、これ以上人材を紹介できない」と言われたそうです。

 

なんと、転職エージェントの間では「アクセンチュアどうですか?」と転職希望者に聞いても、非常にブラックなイメージから敬遠されることが増えているというのです。

 

コンサルティングカンパニーは特定の資産やプロダクト、設備を持たないので、「何が資産で、何でビジネスが出来ているのか」と言えば、それは人材ですよね。


優秀な人材が確保できないとなれば、コンサルティングカンパニーのビジネスモデルは成立しません。

決してサステナブルではありません。


江川氏は、この事実に非常に危機感を持ち、働き方改革に着手するんです。

 

 

 

3.どんな改革を進めたのか

 

当時は日本でも「ビジネスにはCS(顧客満足)とES(従業員満足)の2面が重要だ」なんて言われ始めたころかもしれませんが、アクセンチュアは"どこ吹く風"です(外資はどこも同じですが)。


当時はハードワークを土台とした無茶な労働で、社員の健康状態やモチベーションはかなり低下していました。


男性社会なので、女性は入り込む余地はなく、日本的な体育会系文化が横行していたので、外資系企業なのに外国人も少なかったと言います。


この状況を打開しようと、2015年4月に「Project Pride」が始まりました


最初の1年はビジネスマナーの改善からでした。挨拶やハラスメント防止、整理整頓の励行などの活動を推進。

そして翌年に、本丸であるワークスタイルの改革を開始しました。

 

 

まず社長が率先して「働き方改革」の必要性を訴え、全社員にアナウンスしました。


残業時間や有休休暇取得率、その他事項を徹底的に数値化し、約10項目にわたる事項をモニタリング。

各種KPIを設定し、PDCAサイクルを回します。

社長自ら定期的に、理念と改革の進捗を発信し続けました。

 


18時以降の会議を原則禁止にしました。

残業ルールの厳格化、給与制度の改訂から始まり、育休や時短制度を大幅に改良。

 


そして、この改革の凄いところは、こういった制度面やモニタリング面だけの整備に留まらなかったことです。

「有給休暇取れるようにしたよ」とか「残業時間をどんどん減らしましょう!」とだけ言っても、やはりコンサルタントは仕事が多いので簡単にはいかず、声かけだけや、単なる努力目標で終わってしまうんです。

 

ところがこの改革では、意識づけだけでなく、本当に社員が効率的に動けるように環境まで変えたのです。


例えば、Skypeでの会議参加をOKにしました。

徹底したペーパーレス化や、たくさんの便利なツールを提供しました。

本社はフリーアドレス(個人の決まった席はなく、予約制で自由に座る)、Office365の導入

効率よくクライアントに提案できるよう、グローバルでの社内知見データベースの有効活用など。

 

 

精神論や意識だけのアナウンスではなく、実際の業務スピードを改善できるような、こういった施策まで手を伸ばした点が、改革の注目すべきポイントでしょう。

 

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4.改革の成果

 

上記ご紹介したように、現社長である江川氏主導で徹底した改革を推し進めました。

この施策により、アクセンチュアの風土はどのように変わったのでしょうか。

 

 

当社公表の成果によれば、まず残業時間は、社員1人当たり平均1時間/1日にまで下がったということです。

1時間の残業であれば、毎日だいたい19時頃には退社できていることになります。

月では20時間程度なので、これは日本の他の会社と比べても決して多くはない水準でしょう。

 

 

次に離職率です。

アクセンチュアは「離職率は以前の半分まで落ちた」と公表しています。

当社は正確な数値は公表していませんが、アクセンチュアの社員によれば、日系企業と変わらないらしいです。

 

有給取得率は「70%⇒85%」に上昇したと公表しています。

以前も70%あったというのは、やや信ぴょう性に欠けますが、数字はともかく休みやすい雰囲気に変化しているということが覗えますね。

 


女性比率は「22%⇒30%」に上昇したと公表されています。

アクセンチュアは近年新卒採用に力を入れていて、新卒採用の女性比率が42%と高めです。

新卒は人数も多いので影響が大きいと考えられますが、中途採用でも女性が増えているそうです。


働く環境が悪いと、特に女性はなかなか定着してくれません。

これだけ新卒や中途採用で女性を採っていて、なお離職率全体も抑えることが出来ているのは、やはり実際に働きやすい会社だと感じている女性が多いのということを表しているのかもしれませんね。

 

 

この数年の改革の一連の流れは、改革を進めたアクセンチュア現社長の江川氏ご本人が執筆した本がありますので、参考になります。

とくにアクセンチュアへの入社や転職を考えている方は、絶対に一読しておくべきでしょう。

 

アクセンチュア流 生産性を高める「働き方改革」 [ 江川昌史 ]

 

 

5.社員の生の声


さて、これまでのご紹介はアクセンチュアが会社として公表している「働き方改革」の内容と結果です。


社会で揉まれてきた方であれば、当然「会社が公表するもの」と「社員が感じる実態」は乖離しているのが世の常だと思っておられるでしょう。

 


本記事では、実際にアクセンチュアの社員へのヒアリングから推測される「働き方改革の真の実態」についても触れてみたいと思います。

 

 

 

アクセンチュアのOBや現役社員にヒアリングしたところ、まず残業時間は本当に短くなったようです。

 

シニアコンサルタントというクラス以下は、残業代がつく勤務形態です。
彼らは現在、月あたりの残業は45時間までしか許されていないようです。

 

厳しく管理されているようで、45時間を超えるのは、よほどのことがないと許可されませんし、申請がかなり面倒なようです。

 

現場でもマネージャー以上が厳しくチェックしており、積極的に帰宅を促すので、(申請していない)サービス残業はほとんどないと言います。

 

 

一方でマネージャー職以上はどうでしょうか。

彼らは年俸制であり、残業時間を申請しても、それに応じて残業代をもらえることはありません。

よって、残業した分だけせっせと会社に申請するインセンティブがありません。


ここがポイントです。

マネージャー職以上は、部下であるシニアコンサルタント職以下を早々に帰宅させます。

しかし仕事自体が大きく減っているわけではないので、彼らマネージャー職以上が穴埋めするしかないのです。

 


よって、実態は(プロジェクトによっては)マネージャー以上が歯を食いしばって部下の分まで埋め合わせをし、ただし数字上の残業時間は低く抑えている、ということでしょう。


アクセンチュアのコンサルタントは、クライアント先に常駐していたり、貸与されたPCで家でも仕事が出来るので、上司の目が届きにくいです。

よって、本人が「残業していない」と言えば、「残業はない」が事実となります。

 

 

しかしあくまで「プロジェクトによっては」ということのようです。

土日は仕事をしていない人が大半ですし、以前に比べても時間外は極力正しく申請するといったモラルが醸成されてきているようです。

 

それに加えて、体育会系色の強いハードワークはスマートではないし、「時間をかければ誰でも出来るが、それをいかに効率よくやるかが能力」だとの声もありました。

 

また女性比率や有休休暇の取得については、上席の理解も進んでおり、かなり改善しているとの声が多かった印象です。

 

 

このように働き方改革自体に一定の理解と満足感や、その効果は現場でも実感されているようです。


一方でやや不安の声としては

クライアントが体育会系であるケースは、こっちが先に帰りづらい雰囲気がある

働く時間が短い分、成長の機会が失われコンサルタントの質の低下が内外から指摘されている

との声もありました。

 

 

 

6.まとめ


いかがでしたか。


アクセンチュアは外資系コンサルです。

外資系やコンサルには「激務」というイメージがこびりついていますよね。

 

他社はともかく、アクセンチュアではこの3年ほど、強力に働き方改革を進めてきた結果、かなり職場環境は改善しているようです。

参考になれば幸いです。

 

アクセンチュアは外資系で、結構年収も高い企業です。

こういう業界の人材事情を調べるには、やはりハイキャリア専用の転職サービスというものを利用することが大事です。

以下の記事で、アクセンチュアなどの業界に詳しいサービスを紹介していますので、ご覧ください。

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アクセンチュアへの転職で、転職サービスを一つ選ぶとすれば?

 


おわり

 

 

 

 

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