キャリア 銀行・メガバンクのキャリア

【銀行キャリア】メガバンクでは本部を経験するべき理由。専門性と希少性を高めよう

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メガバンクにお勤めなら、絶対に本部部署を経験すべきです。

その理由を、両方で働いた経験から解説します。

 

三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、この三行をメガバンクと呼びます。総合金融グループとして、銀行の他に証券、信託、消費者金融を擁しており、グループ総資産はいずれも約200兆円を超えます。

 

地銀で最も大きいのがふくおかフィナンシャルグループの20兆円程度くらいですが、三菱にいたっては300兆円を超える規模です。およそ日本の国家予算の3倍ということですから、メガバンクがどれだけ大きいかが分かります。

 

これだけの規模ですから、ビジネスが幅広いんです。

国内のリテール、法人営業。

グローバルでのプロジェクトファイナンス。

 

銀行業務だけではありません。

総合金融グループとして、銀行の他に証券、信託、消費者金融を擁しており、例えばグループの銀行と証券の協働によるクロスボーダーでのM&A案件などなど。

 

メガバンクに入社すれば、地銀には出来ないこういった大型で複雑な案件に携わる機会があります

しかしメガバンク総合職入社の誰もがこの世界で仕事が出来るわけではありません。多くのメガバンクの総合職は、支店配属となり国内の法人営業に従事することとなっています。

 

しかしそこで安住せず、本社で幅広い業務をやってみませんか。

本記事は、支店での法人営業だけではななく、一度、それも2店目か3店目には本部または海外を希望し、配属を目指すことを強くおすすめします

 

解説
なぜならその後のキャリアが全然違うからです。

その後のキャリアとは、銀行に残るとしても、辞めて転職するにしても、です。

 

なぜメガバンクでは本部部署を経験すべきなのか。

本部でどんなことができるのか。

是非キャリアを考え始める20代最後、30代のメガバンク行員にご覧いただきたいです。

 

 

1.総合職の大半のキャリアとは?

 

メガバンクに総合職で入社するのは、毎年各行300~500人ほど。そのうちほぼ全員がまず国内の支店配属となり、中堅中小企業への融資を担当する営業マン(RM)になります。

 

膨大なノルマとセットの上司の詰め。

ガチガチに固められたコンプラルール。

細かな帳票処理。

毎日の交渉の記録化。

顧客苦情と隣り合わせのストレスフルな生活。

 

しんどすぎる生活を毎日毎日強いられつつ、さらには3年おきに異動。

鹿児島や釧路、秋田にだって転勤を命じられ、プライベートを犠牲にします。

全国転勤は人生を狂わす現代の最悪制度!もっとプライベートを大事にした働き方はできます。

 

そして支店営業の総合職の多くは、そのまま50歳代前半の出向までの銀行員30年のキャリアを、支店営業のみでピリオドを打つのです。

 

僕は、支店での銀行員生活を否定するつもりはありません。

課長に昇格できるなど嬉しいこともあるでしょうし、うまくいけば夢の支店長です。

メガバンク支店長であれば年収2000万円くらいは行くかもしれません。

お客さんと直に接することで感謝されたり、一緒に喜んだりすることも醍醐味ですよね。

 

ただ、営業はどのポジションでも基本的にはやることは変わらないと思いませんか?

丸の内支店でも秋田支店でも、やることや学べることに極端に大きな違いはないのではないでしょうか?

もちろん法人の規模の違いで、提案するソリューションの違いはあるのは承知の上です。

が、少なくとも外部から見ると一緒です。

 

支店が変わっても、立場やグレード、役職が変わっても、同じような法人客に同じようなソリューションを提供し続けるキャリアです。

本部から降ってくる目標やノルマを一生懸命にこなしては、また一年経つと新たな目標が降ってくる、半永久的にノルマに追われるキャリアです。

 

仮に夢の支店長になっても、これを延々と繰り返し、本部からの厳しい目に晒されていることは知らないことはないですよね。

 

本部に行きましょう。

本部なら定量的なノルマもなく、精神的にも随分と楽になりますし、何より様々な経験が出来ます。

 

しかし、なぜかなかなか支店の営業の方は、本部に行こうとしませんよね。

以下の記事で、自身の経験から、その要因をまとめま解説していますので、ご参考ください。

 

 

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2.銀行は様々な部署を擁している

 

冒頭でも述べましたが、メガバンクは本当に巨大な組織です。日本企業の中でもトップクラスに巨大な企業です。

ですので、当然そのビジネスは多岐に亘っています

 

一般的に「銀行員」としてイメージされてるのは、支店でのリテール営業、そして法人営業ではないでしょうか。

それはやはり人数が多いからです。どうしても総合職リソースの大半は、ここに投入されますので。

 

しかしメガバンク本部には

経営企画、商品企画、審査、リスク管理、プロダクツソリューション(プロジェクトファイナンスやシンジケーションなど)、コンプライアンス、システム、内部監査、市場調査、国際部門、リーガル、人事部、、

 

数え切れないほどの様々な部署で構成されています。部署の数でみれば、支店営業って、実は銀行のほんの一面にすぎないんです。

 

本部の部署は様々な業務がありますし、かつ最大のポイントはそれらに携わる人数が少ないこと。

つまり希少性が出てくるんです。希少性は裏返せば専門性とも言い換えることも可能です。

 

かたや支店営業マンは、人数も多く、さらに業務をできるだけ画一化しているため専門性・希少性という意味では微妙です。

要するに「業務の幅」や「専門性」という観点では、支店の「営業」は、実は非常に不利なんです。

 

 

3.メガバンクで営業だけしか経験しないのはもったいない

メガバンクに入ったのに支店営業だけでキャリアを終えてしまうのは、本当にもったいないです。

なぜなら支店営業であれば、地銀でも出来るからです。

もちろん扱える額、商品種類、ソリューション提供力が全く違うという反論はあると思っています。

 

でも、実はメガバンクの高度なソリューションって、「営業のスキルに全く依拠してしない」と思いませんか?

扱える額が大きくても小さくても必要なスキルはそこまで変わらないし、例えばシンジケーション案件に取り組むとしても、営業マンは「顧客とのリレーションをつなぐ」ことが役割のはずです。

 

いざシンジケーション案件が発掘できたとき、ソリューション提案の細かい知識や説明は、全て本部から来るシンジケーション部署の担当に(悪い言い方をすれば)任せますよね。

M &A案件もそうでしょう。

具体的なM &Aにかかる手続きや説明は、全て専門部署や証券サイドに任せるはずです。

いや、むしろ案件が「柔らかい」段階、つまり全く具体化していなくても「ニーズあるかもしれないし、ないかもしれない」くらいの確度でトスアップをしちゃったりします。

 

つまりメガバンクで法人営業をやっていて、自分は高度なことをやっていると思っていても、それは本当に「営業員の俺のスキルだ!」と言えるでしょうか?

 

誤解を防ぐために申し上げますと、確かに案件を発掘するためにはそれなりに大変であり、知識や嗅覚も必要なのはわかっています。

ただし名刺を奪われた時に何が残っていますか、という観点で考えるべきでしょう。

 

メガバンクの俺は、地銀にはできない高度なソリューションを提供している

この認識は間違いではないですが、やはり改めたほうがいいと思います。

に高度な知識を持っているのは、支店営業ではなく、本部の人達であり、証券の人たちです。

 

本部の人材は、日々専門性を磨き続け、いつか来るかもしれない不況によるリストラや、転職による年収アップのチャンスをうかがいながら、広い選択肢を持って仕事ができているんです。

 

 

厳しいことを述べますが、支店営業レベルの知識であれば、世の多くの銀行マンが持っています。

残念ですが、ここは保守的にみて、営業スキルは、かなり"ありふれたスキル"であると考えておく方が良いと思います。

 

 

 

4.本部部署で身につけられること

 

ぼくはメガバンクに入ったら、本部で仕事をすべきだと思います。

少なくとも20代のうちに本部を経験したほうがいいでしょう。

 

本部にいると銀行、およびフィナンシャルグループ全体の動きが見えます。

  • どういう背景で施策が行われているのか。
  • グローバルで何が起こっているのか。
  • 世界で何が求められているのか。

 

また、最大のメリットは、「高い専門性」を身につけられるということです。

 

審査部署にいけば

「なぜ建設業などの一部の業種は審査基準が厳しいのか」

「なぜこういうエビデンスがないと審査が通せないのか」

 

内部監査はどういうところを見ているのか。

「世界的にこういう規制があるから、金融庁がこういう指摘をしてくるから、最近内部監査の人はこのような指標を気にするのか...」

 

リスク管理部署では、格付がどういう仕組みでできているのか。ELとはなんなのか。

リスクウェイトアセットとはなんなのか。

「最近融資額ばかりを伸ばそうとしていないのは、バーゼルという世界的な規制があるからか」

「なぜ政策株を減らせと言われているのか」

「採算管理に使われるハードルレートはこういう意味だったのか」

 

 

コンプライアンス部門では

「金融庁が顧客本位の業務運営を厳しく言っているから、支店であのようなチェックリストを作成しなければならなかったのか」

「グローバルでのマネロン規制強化が、支店のこの業務につながっているのか」

「金融庁のこの指導が、支店での顧客折衝記録化が厳しく言われている原因か」

 

経営企画であれば、銀行の組織や海外現地法人を戦略的にどうしていくのか。

海外買収をどうしていくのか。

銀証連携をどのように進めていかなければいけないか。

国際的な規制への対応、Brexit、Libor廃止問題。

株主総会、決算発表の仕組みやフロー。

 

考えること、学べることは山ほどあるんです。

 

 

国際部門はおすすめです。

メガバンクほど海外ビジネスが堅調な日本企業もそうそうないです。

 

三菱UFJは積極的に海外の銀行を買収し、もはや融資額は国内よりも海外分のほうが大きいとも言われますし、海外収益も4割を超えたようです。

どんどん海外の支店に日本人職員を送っていますよね。普通の日本企業や地銀であれば絶対に経験できない業務ではないでしょうか。

 

個人的にすごく有益だと思うのは、本部のどの部署に行っても、デスクワークスキルが顕著に上昇します

パソコンスキルは支店ではあまり使わないでしょうけど、エクセルやパワポ、ワードのスキルが驚くほど上昇します。

 

そんなスキルが上がっても使わない

もしそう思うのでしたら、それはこれらのスキルが何に使えるかを知らないだけです。

いかにエクセルが十分に使えることが世間で役に立つか。

いかに綺麗で見やすいパワポ資料を一瞬で作成する能力の価値が高いか。

 

誰しも、知らない世界のことは想像すら出来ないものです(詳しくは後ほど述べます)。

 

「エクセルなんて俺のキャリアに要らない。」

こういう人は、スマホなんて使わなくても生活できると言っている50歳のおじさんと同じです。

 

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5.本部部署の知識は希少性が高い

 

本部部署の専門性は、とても希少性が高いんです。

 

営業マンはメガバンク全体で何千人という総合職がいますが、本部部署のたくさんある仕事の一つ一つは、実は驚くほどに限られた人数でやっています

 

実は

「融資の担保の制度は、○○部のAさんしか知らない

とか、

「業績評価制度はBさんが作ったので、Bさんに聞かないとわからない

という世界なんです。

 

銀行にとって重要な「与信費用」ですら、何十人で担当しているわけではありません。

たった一人が担当していたりします。

 

その人がある日交通事故で亡くなったら「決算すら出せない」という状態に陥るほど。

そのくらい専門分野が分かれていて属人化が進み、逆に言えば希少性もあるんです。

 

 

6.本部部署の経験で、銀行内のキャリアも広がる

 

上記のように本部部署は様々だし、それぞれの部署で多くのことを学べます。しかも、そういった部署は独立して固有の業務をしているわけではないです。

 

支店で働いていると雰囲気が分からないと思いますが、本部の部署は部署同士でたくさんの協働関係があります

なぜなら銀行業務が複雑なので、一つの部署で完結できるようなタスクって、実は少ないからです。

商品企画にしても、何か支店で使えるようなシステムを開発するにしても、金融庁からの質問に答えるにしても、株主の反応を予想しながら決算発表をするにしても、様々な部署がうまく複雑に連携し合っています

 

 

ここで述べたいのは「一つの部署での経験は、他の部署でも活かせる」ことが多いということなんです。

これだけ様々な部署が連携しているので、他の部署がどんな仕事をしているのかをかなり正確に把握出来きますし、一つの部署で学んだことが、当然のように別の部署で大いに役立つんですね。

 

そして最も重要なことは、本部内でそれが分かっているので、一度本部に配属されれば本部内で必要とされるポジションが多く、いろんな部署から異動先として声がかかるのです。

 

こういう状況なので、決して支店から営業だけをやってきた人を取るインセンティブが湧かないんです。

「彼らは知識がないからなあ...」と敬遠されてしまいがちです。

 

 

 

7.本部出身者は転職市場での評価が全く違う

 

これまでの話は銀行内でのキャリアの話ですけど、次に転職市場での評価についてご紹介します。

 

厳しいことを言えば、転職市場で「法人営業一本でやってきました」という人は、評価がしにくいです。

なぜなら営業は「希少性」が少なく、かつ「客観的にどのくらい凄いかわかりにくい」という問題があります。

 

ぼく自身は、実は外資系コンサルで面接に携わることがあります

また、自分が転職したときに多くのエージョントからの話を聞くことができましたので、「営業」に対する採用側の目線がよくわかります

 

 

東大京大、早稲田、慶応の出身であったり、または営業本部(大企業への営業を任される営業部署の頂点)出身であれば少し話は変わってくるのは事実です。

しかしそういう目立ったポイントがなければ、営業でいくら「ぼくは頭取表彰を取りました」であっても、外部企業へはほとんど響かないです。

頭取表彰がどのくらい凄いかわからない」からですね。

 

営業で「5期連続で目標を120%達成した」というアピールは、ぼくはそれが凄いのが少し分かります。

ただし一般的にこの凄さが伝わりにくいですよ。

 

また、営業の人は多いので、採用側も「またか」と感じてしまいます。

そうなると、一味違うポイントが欲しいですし、変に目線やハードルが上がってしまうんです。

 

むしろ、本部のどこかの部署で携わった”経営企画の経験、M&Aの細かい知識、海外駐在経験、リスク管理での国際規制の知識”などであったり、

”社内会議に使う資料を山ほど作った上級レベルのエクセルやパワポのスキル

”社内研修や外部講師をした時に身についたプレゼンスキル

 

と言ったようなスキルの方が、より採用側に響きやすいんです。

 

 

大事なのは具体的で、かつ希少性のある能です。

「営業のみやってました!」という人は、残念ながら山ほどいるし、そんな人は自社内でも賄える可能性がありますよね。

 

出来るだけ希少性があり、固有で専門的なスキルを持っていることがカギです。

 

それは、意外にもパソコンスキルであってもいいんです。

 

あなたが営業しか経験したことがなければ、ひいき目に見ても、驚くほど転職市場で評価されないと思っておく方が良いと思います。

 

 

 

8.終わりに

 

支店での営業担当の方にとっては、非常に失礼な記事になったと思います。

申し訳ございません。

 

ぼく自身、メガバンクの営業を経験していたこともありますので、そこで色々なことを学んだし、素晴らしい人達がたくさんいました。

支店にいた先輩や同僚を、心からリスペクトしています。

だからこそ、優秀な人多いのに、勿体無いなと思うんです。

 

せっかくメガバンクに入り、実力や野心があるのに、支店に延々といることでその力を持て余していると思います。

 

銀行の業務は多様性があるし、素晴らしいし、色んな経験ができます。

最後まで支店でキャリアを終えるよりも随分とバラエティーに富んだ経験が積めるはずです。

 

支店では、生き残るためにただただ数字を達成し続けますが、苦労と費やす時間の割には、人材価値があまり伸びません。

一方本部ではそこで携わった経験が武器になり、どんどん銀行という組織からのニーズを高めていくことが出来きますし、転職市場の価値もどんどん上がっていくんです。

 

 

組織や外部に必要とされる人間になるためには、専門性と希少性です。

これがキャリアの本質ではないでしょうか。

 

同じ時間を使うなら、ぼくは営業ではなく、本部だと思っています。

是非チャレンジして欲しいなと思います。

 

 

おわり

 

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