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厳しいノルマは昔の話?証券のつらい営業はなくなります

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証券会社の営業と言えば、厳しいノルマと、上司からの激しい詰め。

年収は相応に高いですが、あまりの過酷な環境に辞めていく人も多いんですね。

 

昔からの証券会社の営業スタイルはと言えば、

電話、訪問、ダイレクトメールとあらゆる手段を行使して、お客さんと何とか接点をもち、悪く言えば"ごり押し"で株を買わせる営業マンもいます。


こういったイメージは、ただのイメージではなく実際の現場で間違いなく起きていました。
「起きていました」。

 

敢えて過去形を使いました。

解説
今、この証券会社の営業現場が変わり始めています。


これは国内大手証券会社で実際に起こっていることをインタビューした内容に基づき、記事にさせてもらいました。

 

これから証券会社への就職や転職を視野に入れている人はぜひ参考にして頂きたいです。

どうぞご覧ください。

 

 

1.従来の証券会社の営業とは

 

野村證券や大和証券、SMBC日興証券などの国内証券会社。

そのリテール(=個人)営業は「お客さんにとっても営業マンにとっても」非常に辛いものでした。

 

営業マンは、お客に株や投資信託を販売し、それで販売手数料を得ます。

とくにターゲットにしているのは資産1000万円は最低でも持っている富裕層。(いや多分1000万円は相当に少ない方です)

資産も持っていて、かつ時間のある高齢者が必然的に多くなってしまいます。

 

こういった富裕層から準富裕層までの顧客に対して、紹介や突撃訪問などでゴリゴリ営業を仕掛けます。

新規のお客さんが取れれば、実績としては大きいんですね。


ところが新規のお客さんなんてなかなか取れるものではないです。

しかも大変で手間がかかるんですよね。

 


新規のお客さんと言えば、

 

何度もアプローチして、だんだん名前と顔を覚えてもらって。
色んな世間話をしていく中で、少しずつ信頼をしてもらって。
何度目かの訪問でようやく商品の話。
商品の難しいこと、細かいことを丁寧に説明し、やっと成約「ありがとうございます」。
制約後は、お礼の品を手に上司と再度訪問。
「これからも末永くお付き合いを宜しくお願いします!」

 

 

顧客を一人増やすことは、どの業界でも難しいし、大変ですよね。

しかし手数料を稼ぐには、誰かに株や投資信託を買ってもらわなければなりません。

 

そこで既存のお客さんに目が行きます。

すでに株を買ってもらっている既存の客。

彼らの持っているその株を売らせて、その資金でまた別の株を買ってもらう。

実はこれだけでも手数料が入るんです。


なんだか新規の顧客の開拓に比べて、既存客に繰り返し売買してもらうほうが、ラクじゃないでしょうか。効率もいいですし、証券会社としても都合がいいんです。


こういう理由で実は従来から「訪問での新規の営業」は意外にも少なく、営業の主体は既存客に対する「電話での営業」だったんです。

 


このようにして、既存顧客に何度も何度もアプローチします。繰り返し売買することを業界では「回転売買」なんて言ったりします。

 

本部からは、目が飛び出るような額の収益目標が降ってきます。
手数料の高い「販売推奨商品」なんかもあります。
証券会社都合の「系列投信会社」の商品を売らなければならないこともあります。


こうやって、証券会社が売りたいもの、手数料が稼げるものを営業マンは一生懸命売る

お客さんにとって、本当にいい営業マンでしょうか。

ちょっと「お客さんのため」とは言いづらい面がありますよね。

 

この証券会社の自分勝手なビジネス、回転売買させる営業実態。
金融庁はこれをずっと問題視してきました。

 

<関連記事>

金融庁が銀行・証券の高給を狙い撃ち!将来の金融業界について

 

 

2.営業手法に変化の兆し

 

従来の証券会社の営業手法も、金融庁と証券会社の対話により、ここ1~2年で変化の兆しがあります。

近年証券会社が、「収益第一」ではなく、将来のビジネスを考えて別の戦略を立て始めました。

解説
別の戦略、それは「お客さんを増やす=預かってる資産金額を増やす」です。



現在のお客さんの中心は、お金を持っている70歳以上の高齢者と言われます。

彼らがいなくなったあと、どうやって基盤と収益を維持するのか。

 


それは若年層です。そして彼らに永く付き合ってもらいたいと考えます。

ところが若年層は結構賢いです。

自分で手数料の安い投資信託をネット証券で探したり、ロボアドバイザー投資にチャレンジしたりします。

そういう時代です。

 

 

従来型の営業では、こういった若年層の信頼を得ることはできませんよね。

これまでのように高齢者に回転売買を仕掛け、手数料を稼ぐスタイルは長続きしない(そもそも良くないし)。

(意外にも高齢者に対してうまくいっていたのは、証券マンに対する信頼、昔からそういうもんだという固定観念、それからそもそも商品のバラエティーが多くなかった時代なので高齢者はあまり自分で考えずに薦められたものを買う習慣が強かったようです)

 


そこでカギになっていくのが「コンサルティング型営業」です。

解説
「コンサルティング型営業」とは、お客さんに合わせた提案をする営業です。

 

もっと顧客のニーズをしっかり聞く。しっかりと話す。

ニーズに合わせて提案する。

客が売りたいとき、買いたいときに、彼らが求めている商品を薦める。

 

30年先もビジネスを継続し、発展させていくため。

 

証券会社は、悪く言えば"ごり押し"だった従来のスタイルを、しっかりと顧客に合わせた"コンサルティング"スタイルへ切り替えていく戦略を取り始めたのです。

 

 

 

3.営業手法が変われば、社内雰囲気も変化

 

営業スタイルが変われば、社内雰囲気も変わります。
従来は「収益」一辺倒でした。

「稼いだ」やつが一番えらい。
効率がいいことが一番すごい。

 


稼げない営業マンは激詰めが待っています。それも毎日です。

それはそれは、ものすごいプレッシャーです。

 

プレッシャーに耐えられずに、お客さんが得じゃないと分かっていても
「その株、今のうちに売っときましょうよ」の営業をやってしまっていたのです。

 


ところが最近転換期を迎えています。

会社が「コンサルティング型営業」を掲げ、「顧客の満足」を重視する戦略に転換しているのです。

 

お悩みビジネスマン
そのことが、どう証券の営業マンに影響するのでしょうか?

 


解説
それは営業マンの評価がプロセス重視になったことがポイントです。

 

以前はその日の実績を達成するために、なるべく効率よく電話で、なるべくお金を持っていて、言うことをハイハイと聞いてくれる客に、なるべく高い商品を売るようにしていました。

 

ところがプロセスを重視し、顧客の満足度を上げようとするため、なんと「毎日の実績管理」が取りやめになったというのです。

 

 

もちろん証券会社も営利企業。

収益はやはり求められないわけではないです。

 

ですがそこに至るまで、しっかりとコミュニケーションを取っているか。

お客さんは喜んでいるか。

お客さんのためになったのか。

満足度は本当に高いか(証券会社は顧客満足度をダイレクトメールでかなり集めています)。

 

こういうポイントが大事である、と評価体系を変えたのです。

 

すると営業マンは、効率が悪くてもお客さんのところに出かけていって、顔を見ながらしっかりとコミュニケーションを取るようになります。

時間をかけて丁寧にニーズを聞くようになります。

 

 

証券会社が売りたいものではなく、お客さんが欲しいものを売るようになります。

これがお客さんの満足につながるからです。

 

証券会社の営業マンは

ビジネスマン

「民間企業としてフィー(収益)は必要。ただ従来のやり方が時代に合っていないんです。今変えなければ"この会社は10年後はない"と社内では言われています。

だから社内の雰囲気はガラリと変わりましたね。

フィーを稼いでも"その提案はお客さんの役にたったのか"と逆に怒られることすらあるほどです。」

 

 

時間とノルマに追われていたことから解放され、本当の意味でお客さんに目を向ける心の余裕が出てきたようです。

 

 

 

4.求められる営業スキルの高度化

 

営業マン「収益の過度な管理や上司からの詰めがかなり無くなり、正直言ってだいぶ気持ちが楽になりました」

営利企業として収益を稼ぐ必要はありますが、短期的な収益よりも中長期的にお客さんとのいいリレーションを築くことが大事だという戦略に変わったのですね。

 


ただし決して仕事が簡単になったのではないようです。

 

営業マン「以前は本部から売れと言われていたものを売っているだけでよかった面があります。

ですが今のスタイルだとお客さんのニーズに合わせながらベストだと思うものを自分で考えて探してこないといけない。」


つまり自分で商品や相場、マーケット環境を勉強しておかなければ、お客さんにいい提案ができないのです。

 

営業マン「求められるスキルは増えましたし、オフィスのみんなでどんなサービスが求められているのかディスカッションしたりします。家で自分で勉強したり本を読んだりする人も増えた印象です。

でもそれでもこっちのほうが断然いい。

 


今後は必要なスキルは高度化し多様化していくでしょう。

営業マンの負担は軽くなったのか、重くなったのか。

 

少なくとも気持ちは軽くなったようでした。

 

 

5.終わりに

 

今回は国内の大手証券会社、それも総合職の多くが携わる"リテール営業の現場"に関して記事を書かせて頂きました。

 

証券業界と言っても、様々。

最大手の野村證券。つづく大和証券。

銀行との協働で力を増す三菱UFJモルガンスタンレー証券などの銀行系証券。

楽天証券やGMOクリック証券などのネット系。

ロボアドバイザー技術のウェルスナビやTHEO。

 

規制変化やFintech技術の進歩で、環境は激変期を迎えています。
野村證券一強時代は終わろとしており、従来のビジネススタイルでは通用しなくなってきています。


しかしさすがは日本を代表する超大手企業たち。何とか時代についていき、何とか変革を起こそうと奮闘しています。

随分とビジネススタイルも変わってきました。ある意味昔の情報はアテにならなくなってきています。

 

もし証券会社に入社、または転職しようという方がいれば、できるだけ最新の動向を確りと入手し、適切な判断をしていただくことを願っています

 

<関連記事>

証券会社からコンサルへ転職した人へインタビュー

 

 

おわり

 

 

 

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